無意識に使っていたもの、意識してみた秋晴れの日。
こんにちは、正法寺法務員の谷です。
10月28日(土)『お線香を作ろう~自分だけのオリジナル線香作り!~』を行いました。
【ナムアミダブツ】というお念仏と正信偈のお勤めから月一報恩講は始まります。
(書写はお休み。テキストはこちら → 『書いて学ぶ 親鸞のことば 正信偈』)
今回はお線香作り、まずは住職がお香の起源、日本での歴史などについて話しました。
日本において「薫りの文化」は特別なもの、貴重なものとして発展していきます。
戦国の世になると貴重な香木は権力の象徴、天下人の証としても扱われたようです。
印象的だったのは、日本でお線香(棒状のお香)が登場する江戸時代、
製法が伝わった場所として、長崎が登場する説がいくつかあることでした。
仏事で大変お世話になっているお線香、発祥の地だとは驚きです!(諸説あり)
続いて、代表的な香木を紹介。
沈香(ぢんこう)と伽羅(きゃら)については実物を用意して香りを体験。
この二つは、木そのものではなく樹脂が変質することで出来る特殊なもので、
なかでも伽羅は現在でもメカニズムが解明されていない最高峰の香木。
「人工の沈香はあるが、人工の伽羅はない」との言葉と共に、香りの違いを味わいました。
いよいよ、オリジナル線香作りがスタート。
用意された様々な香原料を計量し、丁寧に混ぜ合わせていきます。
用意した香原料の組み合わせはこちら ↓
1・白檀ベース(6種類+のり材)
2・沈香ベース(9種類+のり材)
3・フリースタイル(1・2の香原料+その他香原料からお好み)
水を加え練り上げていき、手や道具を使って棒状や三角コーン型に整えます。
湿度にもよりますが、一日ほど乾燥させて出来上がり。
どのお香も普段使っているものとは一味違う逸品になったのではないでしょうか。
インドのお香の習慣が仏教に取り入れられてから、お香は仏事には欠かせないものの一つです。
お内仏などで出来上がった唯一無二のお香を焚き、是非お参りしてみてください。
次回の月一報恩講「行いがわたしを導く時間」は、
11月28日(火)
『花をいけてみよう お荘厳を知る②~お花をいけるちょっとしたコツ~』
の予定です、皆様のご参加お待ちしております。
※花鋏(花切りハサミ)がある方はお持ち下さい。
文責:谷