激しい雷の音のあとに停電、そして鳴り響く火災報知器に慌てた梅雨の一日。
こんにちは、正法寺法務員の谷です。
6月28日(水)『真宗門徒の終活ノート~"法名"を生前にいただく?!~』を行いました。
本堂・敷地内の安全確認が済み、停電も雨天高所の中で懸命に復旧作業をして下さった、
送配電のプロフェッショナルの方々のおかげで、月一報恩講の時間に間に合いました。
【ナムアミダブツ】というお念仏と正信偈のお勤めから月一報恩講は始まります。
お勤め後は書写の時間です。テキストはこちら → 『書いて学ぶ 親鸞のことば 正信偈』
数時間前には「ジリリリ...!」っと大きな音が響いていたとは思えない本堂で、
心を落ち着かせ、私も書写に取り組みます。
自分の思いは置いておいて、与えられた言葉をひたすらなぞる、これが意外と難しい。
そんなことないよ!っと思った方は是非チャレンジしてみてください!
お茶とおやつで休憩した後、いよいよ表題について住職が話します。
『真宗門徒のお葬式~真宗の仏事の回復を願って~』(真宗大谷派大阪教務所発行)と、
『通夜・葬儀のこころ』(東本願寺出版部発行)の二つの冊子を配布しました。
まず終活で考えることを大きく四つに分け、
1.身の回りのものを整理すること
2.医療のこと
3.葬儀のこと
4.その他、保険や財産のことなど
そして、近年終活が取り上げられる要因として、
1.周り(家族)に迷惑をかけたくない
2.孤独や孤立感から不安がある
3.死がどこか他人事である
と解説しました。
また、葬儀のことは宗教との結びつきもあることから【宗活】と表現し、
時代の流れと共に、仏事から人事へと変わっていった儀式などについては原点を掘り下げ、
仏事は「(亡き人の生前のご苦労など)いただいたものをいただきなおす」場でもあると伝えました。
ここで小休止、水分補給後、住職から坊守へとバトンタッチ。
森山良子さんが亡き兄への思いを込めて作詞された『涙そうそう』(沖縄の言葉で涙がぽろぽろこぼれ落ちる様子)
亡き人へ思いをはせる、おもいやる、その心が柔らかなメロディーと合わさった名曲です。
坊守が「亡くなった人がいるからお寺にくる、私もそうです」と、お寺に出向くきっかけを話し、
『行いがわたしを導く時間』に相応しく、集まった皆様と一緒に歌いました。
最後は住職が法名と戒名についての解説、生前に法名をいただく帰敬式の紹介をして、終了時間となりました。
親鸞聖人の法名が【釋親鸞】の三文字なことや【愚禿】とつけることもある親鸞聖人の姿勢についての話では、
集まった皆様が様々なリアクションをされていたのが印象的でした。
ちなみに私の法名は【釋彰和】です。
機会があれば、身近なお坊さんの法名(戒名)を聞いてみると参考になるかもしれません。
正法寺では今年の12月に帰敬式を行いますので、気軽にお問い合わせください。
次回の月一報恩講「行いがわたしを導く時間」は、
7月28日(金)
『仏具を磨こう お荘厳を知る①~お家の仏具、光ってますか?~』
の予定です、皆様のご参加お待ちしております。
※7月は時間の都合上、書写の時間はお休みです。
文責:谷