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よくある質問正法寺に寄せられる質問にお答えします。

仏前でリンは打つの?打たないの?

お寺のご本尊の前や自宅のお内仏(仏壇)の前に座わられると、目の前にあるリンを「チンチーン」と打たれた後に合掌・お念仏される方が多いようです。テレビなどの影響も大きいのかもしれませんが、神社参りなどの作法も関係しているのでしょう。「ご先祖さまや仏様をお呼びしている」という「呼びかけ」の意識もあるのかもしれません。しかし本来リンというのは、読経の前後や中間に合図として使うもので、むやみに打つものではありません。ですのでご本尊の前に座りご本尊を仰ぎ見て合掌し、声に出して「南無阿弥陀仏」とお念仏するのが最もふさわしいでしょう。

中陰が三月にまたがる事はよくないのですか?

正法寺では葬儀後の三日参りの際、この質問をよくお受けします。まず、中陰とは葬儀・告別式・還骨勤行(かんこつごんぎょう)をすませた後の四十九日までの期間を指します。初七日から七七日(満中陰)までのことです。月の真ん中以降に亡くなられた場合、四十九日の法要は翌々月になり、中陰の期間が三月にまたがるのですが、その事を心配される方が少なからずおられるという事です。この心配事の原因は諸説あるようですが、三月(みつき)を「身つき」と解釈し、中陰の期間を「始終(しじゅう)苦(く)(四十九)が身につく(三月)」と捉え、「死」という事を自分のそばに置かないように、身につかないようにとした考えが根底にあるようです。しかしそうであるならば、三月を三か月(さんかげつ)と言い換えればよい事にもなります。浄土真宗における中陰とは、亡き人を偲ぶと共に「私自身を見つめる」期間であります。亡くなった方への思いを手掛かりに「私自身もまた死にいく身である」という事実に目覚め、今の自分自身の生き方を見つめ直す。その様な期間です。決して死を忌み嫌うという事はありません。ですので、語呂合わせの心配事にとらわれずゆっくりと亡き人に思いをはせ、自分自身の「生死」を問い直す、そのような中陰期間を過ごしていただきたいと思います。